甲状腺がん治療・放射性ヨウ素の人体への影響

甲状腺は、のどぼとけ(甲状腺軟骨先端)のすぐ下にある重さ10~20g程度の小さな臓器で、全身の新陳代謝や成長の促進にかかわるホルモン(甲状腺ホルモン)を分泌しています。

羽根を広げた蝶のような形で、右葉と左葉からなり、気管を取り囲むように位置しています

がんの種類には、悪性度の低いものと、高いものがあります。悪性度の低いものは、分化型と呼ばれています。

分化型は、がん化した細胞が成熟しているため、がん細胞の増える速度が遅く、そのため病気の進行が遅いので、予後が良いとされています。

甲状腺がんのほとんどを占める乳頭がん、濾胞(ろほう)がんは、この分化型に分類されます。

一方、悪性度の高いがんには、髄様(ずいよう)がん、未分化がん、悪性リンパ腫などがあります。このうち、もっとも悪性度が高いものは、未分化がんです。

未分化がんは、がんの細胞が未成熟なため、がん細胞の増える速度が速く、病気の進行も速いのです。



注目の放射線ヨウ素とは?

放射性ヨウ素内用療法では、放射性ヨウ素のひとつであるヨウ素-131というアイソト-プの入ったカプセルを飲み、甲状腺の病気を治療します。

放射性ヨウ素内用療法は、体内に吸収された放射性ヨウ素の60%以上が甲状腺細胞に取り込まれるという性質を利用した治療法であり、甲状腺に集まった放射性ヨウ素は放射線を発し、甲状腺ホルモンをつくる細胞を徐々に破壊していきます。

バセドウ病では、甲状腺ホルモンをつくる細胞が少なくなり、甲状腺の働きが正常になっていきます。甲状腺がんでは、がん細胞を破壊し、転移したがんも破壊します。

放射性ヨウ素内用療法は何故効くのか

甲状腺細胞は、のりや昆布などに含まれるヨウ素を取り込んでホルモンを合成します。乳頭がんや濾胞(ろほう)がんなどの甲状腺がんは、正常な甲状腺細胞と似た性質を持ち、通常のヨウ素と同じように放射性ヨウ素も取り込みます。

放射性ヨウ素の入ったカプセルを飲むと、放射性ヨウ素は取り込まれた甲状腺がんの細胞のみを破壊します。手術で切除しきれなかった甲状腺のまわりのリンパ節転移も、放射性ヨウ素内用療法で破壊することができます。

甲状腺がんが転移している場合にも、同様に破壊することができます。

ただし、放射性ヨウ素内用療法は手術療法で甲状腺組織をすべて摘出した患者さんが対象となります。

甲状腺組織を一部残している場合は十分検討を要します。

放射性ヨウ素」「セシウム」の体に与える影響は?

人体の影響はヨウ素は甲状腺に集まり甲状腺がんを誘発します。但し、40歳以上には人体に影響を及ぼすことはないとのことです。

セシウムはヨウ素よりも生物の体内に取り込みやすく長期間にわたって放射線を出します。放射線は細胞どころか遺伝子を傷つけ、がんを誘発します。体内に取り込むと内部から放射線を出すので人体に強い影響を及ぼします。

これを体内(内部)被曝と呼びます。

体内に蓄積するかということなのですが、放射性ヨウ素は半減期が8日と短いです。セシウム137の半減期は30年です。半減期が長いと感じるかもしれませんが

もし、セシウムを体内に摂取してしまっても排泄行為により体内に残る日数は100~200日だそうです。半減していくとの事なので長い期間摂取しない限り人体への影響は問題ないと思われます。