癌や糖尿病に関係する「ビタミンD」

このたび日本人のビタミンDの充足度についての調査が行われ、海外とは異なり、日本人では高齢者の方がビタミンDは充足しているという結果が出てきた。新潟大学環境予防医学教授、中村和利氏らの研究グループが、有力医学誌でこの1月に報告したものだ。

新潟県で9000人以上を調査

この1月の骨にまつわる国際誌であるボーン誌で発表されている。研究グループは、新潟県村上地域で、ビタミンDの充足状況を調査。ビタミンDの充足に関連する人口統計的な条件、環境やライフスタイルの条件を分析している。研究グループによると、前提として、アジアでビタミンDと関係する条件が何であるかがほとんど知られていないようだ。研究は2011年から2013年に行われた集団を対象とした調査のデータを用いている。過去に報告されてきたビタミンDに関係する要素に注目しつつ、日本人に関係した新しい条件を調べて言った。研究グループは、40歳から74歳まで9084人の血液検査を行って、ビタミンDの血液中の形態である「25-ヒドロキシビタミンD、25(OH)D」の濃度を測ることができた。ライフスタイルに関しては、8498人の参加者から情報を得た。研究グループは、ビタミンD充足を、25(OH)D濃度が「75ナノモル/L」以上になっていることと定義。さまざまな条件ごとのビタミンDの充足している割合について調べた。

ビタミンD充足率は9.1%だった

結果として、ビタミンDが充足していた人の割合は、今回の調査グループの中では9.1%と低いと分かった。ビタミンDの充足している人の条件は次の通り。男性であること、高齢であること、BMIが低いこと、ビタミンDをよく取ること、外での活動が多いこと、サケを良くたべること、飲酒をすること、コーヒーをあまり飲まないことなど。研究グループは、日本人で高齢者の充足度が高かったところが従来と異なるとして注目する。ビタミンDは最近、がんとの関係が注目されている(大腸がんの生存と血液中のビタミンDが強力に関連を参照)。糖尿病を含めたほかの病気との関係も言われるようになっている。無視はできない。ビタミンDが豊富な食品ももう分かっている(注目度の上がる「ビタミンD」、心臓や血管のダメージ治りやすくを参照)。参考としながら生活習慣を改めるとよさそうだ。

文献情報

Nakamura et tal. Impact of demographic, environmental, and lifestyle factors on vitamin D sufficiency in 9084 Japanese adults. Bone. 2015 Jan 7;74C:10-17.

Bone. 2015 May;74:10-7. doi: 10.1016/j.bone.2014.12.064. Epub 2015 Jan 7. Research Support, Non-U.S. Gov’t