大腸カメラ(大腸内視鏡検査)でポリープ発見-大腸癌リスクを減らす

大腸がんの検診を受けてみると、ポリープが見つかった。ちょっと心配にもなりそうだが、実際にはポリープを多く見つけてもらった人は大腸がんのリスクは低くなると分かった。多く見つけてもらうのが大切であるようだ。オランダ、エラスムスMCの健康科学研究所を中心とした研究グループが、有力医学誌ジャマ(JAMA)誌で2015年6月16日に報告した。

ポリープとは

大腸カメラ(大腸内視鏡検査)は大腸がんを見つけるために広く普及する方法。がんを拾い上げる検査は英語ではスクリーニングと呼ばれている。大腸の中で腸の壁が増えて盛り上がったものは一般に「ポリープ」と呼ばれる。専門的には「腺腫(せんしゅ)」と言って、腫瘍の中でもがんとは異なり良性のものとなる。

うまく見つけられるかに

今回、研究グループが着目したのは、大腸カメラをすると、がんの発生をうまく防ぐことができているかどうかを調べることだ。研究グループによると、医者の間できちんとポリープを見つけられるかどうかもばらついている。

費用対効果はもちろん確かにがんを見つけられる医者の方が良いと見られる。研究グループとしては、ポリープをよく見つけられるほど、大腸がんにはなりにくいという見立てがあると見られる。そのあたりを検証している。

ポリープが見つかる人ほど大腸がんは少ない

研究グループは、1998年から2010年までに136人の医師によって検査された5万7588人のポリープ腺腫検出率のばらつきとがんリスクに関する検討を行った。研究グループが、シミュレーションで分析したところ、検診を受けていない人の大腸がんの生涯のリスクは、1000人当たり34.2人。死亡のリスクは1000人当たり13.4人となっていた。

一方で、検診を受けた人では、ポリープの発見が増えるほどに大腸がんの発生率は低くなると分かった。ポリープの見つかる頻度を少ない人から多い人までで5つのグループに分けると、最も少ないグループでは1000人当たり26.6人、最も多いグループでは1000人当たり12.5人となっていた。

死亡率についても同様でそれぞれ1000人当たり5.7人と2.3人となっていた。

費用対効果も良い

費用対効果については、がんを早期に発見できるために、ポリープを多く見つけられた人の方が低くなるようだ。

ポリープを確実に見つけられるほど、早めに大腸がんを防ぐことができる可能性がある。大腸カメラは基本的に受ける方が、受けないよりも大腸がんの発生は減り、大腸がんの死亡も減っていた。

さらに、受けた場合には、ポリープを見つけてもらう方が良いという結果。ポリープが見つかったら幸いと見る方が良いのかもしれない。研究の趣旨としては、うまく見つけてくれる医者が良い可能性もある。

文献情報

Meester RG et al. Variation in Adenoma Detection Rate and the Lifetime Benefits and Cost of Colorectal Cancer Screening: A Microsimulation Model. JAMA. 2015 Jun 16

JAMA. 2015 Jun 16;313(23):2349-58. doi: 10.1001/jama.2015.6251. Comparative Study; Research Support, N.I.H., Extramural