MIT報告-医療でのがん診断を正確に

将来的には、ビッグデータによってがんの診断をより正確にできるかもしれない。多数のがん症例のデータを入力したコンピュータを利用し、さまざまなタイプから正確、迅速に絞り込んでいけるようになるかもしれない。米国マサチューセッツ工科大学の研究グループが、米国医療情報学会機関誌で2015年4月23日に報告した。

目標はがんのタイプの自動判別

研究グループによれば、リンパ腫の人のうち5〜15%以上は最初に医療機関を訪ねたときには誤診または誤って分類されるという。同じリンパ腫でも分類を誤ると治療計画が大きく違ったものになる。がんを正しく診断し、がんのタイプを正しく特定できるか否かが治療の成否を大きく左右する。研究グループは、マサチューセッツ総合病院(MGH)のような大規模な医療機関は数十年に及ぶ病理報告を保有していると指摘。マサチューセッツ工科大学の研究グループはこれらの情報をコンピュータに取り込み、リンパ腫の診断を支援する自動ツールの開発を目指した。

数百万人のデータを根拠に活用

研究グループはSANTFと呼ばれる初期の仕組みを作り出している。大量の情報に基づいて、新たに病気を持つ人が現われたときにその人の問題を正しく判定できるようにする。自動診断ツールには、多くの事例の情報を正確にまとめて、最新の分類ガイドラインを反映していく方向で改良していく。検査結果や病歴のデータ数百万人分を高速処理。がんのタイプを自動判別するようにしていく。医師の診断を支援する方法を検討中。幅広い根拠を利用しながら医師は正確にリンパ腫の診断できるようになるという。タイプが正確に特定できるようにして、最終的には治療に役立てたいという。ビッグデータの活用は医療分野で着実に広がっている(自閉症と自閉症ではない人の脳の差が明らかに、MRIスキャン画像の「ビッグデータ」活用を参照)。さらなる活用の場が出てきそうだ。

文献情報

Yuan Luo et al. How a computer can help your doctor better diagnose cancer, Journal of the American Medical Informatics Association, 2015 Apr 23.

Working with a team from Massachusetts General Hospital, MIT student Yuan Luo and Professor Peter Szolovits have developed a computational model that aims to automatically suggest cancer diagnoses by learning from thousands of data points from past pathology reports.