一親等に前立腺癌の人がいる女性は乳がんになりやすい

がんのかかりやすさを考えるときには、性別が異なる家族のがんについても考えると良いようだ。一親等に前立腺がんと診断された人がいる女性は、乳がんの発症リスクが高くなる。米国の研究グループがキャンサー誌2015年3月9日号オンライン版で報告した。

乳がんと前立腺がんの間の関係は?

乳がんと前立腺がんでは、家族に同じ病気にかかった人がいる場合、同じ病気のリスクが高くなり、一親等の場合は特にこれが当てはまると分かっている。さらに、この2つの病気の間の関係も含めて調べられた。研究グループは1993年から1998年まで「女性の健康推進イニシアチブ」に参加した、研究開始時には乳がんにかかっていない約8万人のデータ解析を行った。約8万人について、2009年まで乳がんについて経過観察を行った。また家族の病歴に関し、乳がんと前立腺がんについて、特に一親等について調査した。

両方が確認できる場合は要注意

その結果2009年の終了時点では、3506人が乳がんとの診断を受けていた。また、一親等に前立腺がんにかかった人がいる場合は、乳がんのリスクが14%高くなると分かった。さらに、家族に乳がんと前立腺がんにかかった人が両方いる場合は、乳がんのリスクが78%高くなることがわかった。この傾向は白人よりアフリカ系アメリカ人でより高くなった。結論として、家族に前立腺がんにかかった人がいると、乳がんのリスクが上がることに加えて、一親等の家族に乳がんと前立腺がんにかかった人がいる場合は、乳がんのリスクが2倍近くになる。がんの発症リスクを考える場合は、性別が反対の人も含め、全ての家族(特に第一近親者)の病歴を調べる必要がある。

文献情報

Breast Cancer Risk May Be Increased in Women Who Have First-Degree Relatives with a History of Prostate Cancer

http://as.wiley.com/WileyCDA/PressRelease/pressReleaseId-116542.html

Beebe-Dimmer JL et al. Familial clustering of breast and prostate cancer and risk of postmenopausal breast cancer in the Women’s Health Initiative Study. Cancer. 2015 Mar 9 [Epub ahead of print]

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25754547