遺伝?タバコ?がんの原因は?

がんの発症は、さまざまな要因が絡み合って起こっている。しかもその要因は、着々と私たちの遺伝子に影響を与えているのだ。

代表的な原因であげられるものとして、喫煙・飲酒。他にも、ストレス、栄養不足、睡眠不足、環境汚染などがある。

これらは本当に身近なもので、私たちの生活習慣・食生活の一部でもあるため、絶対にがんにならないと言い切る事は不可能だと言える。

原因と言われる要因はあくまで「きっかけ」に過ぎない

事実、確実ながんの発症原因というものは、全がん種においてはっきりと解明されているわけではない。そのため、今もなお多くの研究者たちが、さまざまな角度からがんに関する研究・臨床などが続けられているのだ。

その研究の中で出てきた根本的な原因としてあげられているのが、「遺伝子の傷によって起こる細胞変異」だ。ヒトの体は約60兆個の細胞から構成され、正常細胞は必要に応じて、免疫機能やp53遺伝子と呼ばれるがん抑制遺伝子が、異常細胞であるがん細胞に対し、分裂・アポトーシス(細胞の自滅)を促し抑制している。

しかし、正常細胞の分裂時に起こる遺伝子のコピーミス、タバコに含まれる化学物質、紫外線など、様々な要因によって遺伝子が傷つけられることで、正常機能していた分裂・アポトーシスなどのバランスが崩れ、そこで生まれてしまう異常細胞が、私たちを脅かす「がん細胞」になってしまうのだ。

その上、誰しもが毎日何千個という単位で異常細胞が生まれては、分裂・アポトーシスを繰り返している。だが、中には免疫細胞やがん抑制遺伝子の攻撃を逃げ切り生き残るケースもある。

その逃げ切った異常細胞が、月日を経て目に見える大きさに成長した塊を「がん」と呼んでいるのだ。

では、がんにならないために「p53遺伝子機能や免疫機能の促進」という答えが出されるのだが、これらに直接的にアプローチする方法は現状、確立されていない。

とはいえ、現代の医療技術の飛躍的な進歩を遂げている最中だ。がん治療の世界では日々、新治療法・新薬などが研究・開発を繰り返され、実際に「重粒子線治療、分子標的薬、ペプチド・ワクチン、免疫療法」などが実用化されている。