大腸がん肝転移の最新治療情報

大腸にできたがんが粘膜内にとどまっている早期がんの場合は、内視鏡手術でほぼ100%治すことが可能だ。

しかし、ステージ3から4の進行した大腸がんの場合になると肝転移は20〜30%と高い確率で起こしやすく、術後においては、約7%に肝臓の再発が起こっている。そのため、トータル的な治療が望まれる。

大腸がんが肝臓に転移した場合





大腸がんだけでは非常に完治率が高いものの、肝臓に転移した場合はそうもいかない。

大腸がんの肝転移は「肝切除」と言われる外科手術が第一選択となる。積極的に切除することで予後が良くなるため、適応条件はあるが大腸がんの肝転移を治す唯一の方法とも言われている。
他にも多くの治療方法が存在するが、大腸がんの肝転移においては肝切除と抗がん剤治療の併用が最も多い。

肝転移が認められた場合、まず、どの部分に転移が何個あるか、肝臓以外の臓器への転移の有無、転移病巣が全切除可能か、術後のQOLを保てるだけの肝臓が残せるか、患者が手術に耐えられるか、様々な条件のもと検討される。

治療法について

肝転移のみだとしても、小さながん細胞が肝臓全体に散らばり、がん細胞を全切除できない場合や再発する可能性が高い場合には、手術の前後において抗がん剤による化学療法が選択される。

抗がん剤については、点滴もしくは経口薬が一般的だが肝転移では、「肝動注療法」と呼ばれる、肝動脈に管(カテーテル)を挿入し、そこから直接肝臓へ抗がん剤を注入する方法がある。肝動脈に直接抗がん剤を注入することにより、少量の抗がん剤でも有用で、吐き気などの副作用も抑えられるのだ。

最近では大腸がん肝転移において、肝切除が不可能な場合、転移病巣の大きさが小さければ「熱凝固療法」が選択されるケースもある。
利用する電磁波の波長の違いにより「マイクロ波凝固療法」と「ラジオ波焼灼療法」がある。

肝切除や抗がん剤によって転移したがん細胞を治療していくが、肝臓は優れた再生能力があるため手術で肝切除しても数週間でほぼもとの大きさまで戻ってくれる。
また治療後でも、再発・転移において早期に発見・治療することが、大腸がんの生存率を大きく伸ばす決め手になると断言できよう。