大腸がん術後の食事のレシピ

食べ物の消化や吸収に欠かせない大腸がんの術後は、どのような食事をとれば良いだろうか?

一般的に「食事制限はない」とされてはいるが、術後の大腸は、軟便・下痢・便秘・癒着による腸閉塞などを起こしやすい状態だ。

食物繊維のような消化の悪い食品は控えるなど、まずは機能の復調を見極め、段階的に進めていったほうが無難だろう。

表は大腸がんの術後の食事として好ましい食品と、注意すべき食品である。



分類 好ましい食品 注意すべき食品
穀類 お粥、やわらかいご飯、うどん、マカロニ、精白小麦粉のパンなど お赤飯、玄米、胚芽、全粒粉入りパンや麺、ラーメンなど
肉・魚、加工品 鶏ささ身、牛肉・豚肉の赤身部分、レバー、 スズキ、サケなど 脂肪の多い肉(バラ肉、ベーコン、ハムな ど)貝類、イカ、タコなど
豆・豆製品 豆腐、ひきわり納豆、きな粉など 大豆(炒り大豆、煮豆)硬い枝豆など
野菜・海藻 カボチャ、大根、にんじん、トマト、白菜など 食物繊維が多く固い野菜(ゴボウなど)、海藻(こんぶなど)、干し野菜の漬物(たくあんなど)
乳・乳製品・卵 牛乳、ヨーグルト、チーズ、卵など 特に制限なし
芋・果物 じゃがいも、里芋、長芋、缶詰の果物、りんご、バナナ、桃など さつまいも、こんにゃく、繊維が多い果物など(柑橘類は体調に合わせる)
調味料 植物油、バター、マーガリン、マヨネーズなど 動物性油脂、辛味調味料(からし、わさび、カレー粉など)
嗜好品 麦茶、薄い紅茶、ゼリー類、ビスケット、カステラなど アルコール、炭酸飲料、揚げ菓子、濃い甘みの和・洋菓子や飲料など

また、大腸がんの術後、人工肛門(ストーマ)になった場合でも原則的に食事制限はない。
ただ、食品によってガスが多く発生したり、便のにおいが強くなったり、便の性状が変化するものなどがある。このような場合には食品を調整して食べるようにすれば良いだろう。

● 便のにおいを強くする食品:玉ねぎ、長ネギ、にんにく、豆類、アルコール、肉類、チーズなど
● ガスが発生しやすい食品:ビール、炭酸飲料、いも類、豆類、玉ねぎ、きのこなど
● 消化しにくい食品:わかめ、こんぶ、きのこ、こんにゃくなど

まずは、大腸がんの術後1~2ヵ月は『好ましい食品』を中心にしたメニューにし、1回の食事は腹7分目~8分目程度までにするとよい。

消化しにくい食品であっても、すりおろしたり、細かくきざんだり、軟らかく煮込むなど、工夫次第で摂ることが可能になる。

また、術後はアルコール制限もないが、お酒が進むとついつい食べ過ぎてしまう傾向があるうえに、食生活を乱しやすい。
飲酒はほどほどに心掛けよう。大腸がんの術後から3カ月を目安に調整し、普段通りの食事へ移行していくのが望ましい。

大腸がんの術後は、特に摂取カロリーや栄養にかんして神経質になってしまいがちだ。食事についての基本的な意識として、『おいしく、ゆっくり、楽しく食べる』ことを忘れないでほしい。