直腸がんの治療と生存率

直腸がんなどのがん細胞は、多くの栄養とエネルギーを正常細胞から奪いながら際限なく成長する。
さらに、がん細胞はリンパ管や血管にわたって他の臓器へ移動し、簡単に増殖する能力も持っており、がんの成長過程で正常細胞を壊死させる物質を放出することで、臓器の機能や体力・免疫力を奪う。






その為、直腸がんの治療においてはがんの進行度を正確に把握したうえで慎重に治療法を検討する必要がある。手術の場合、患者が体力的に耐えることができないこともありうるからだ。

直腸がんの進行度は一般的に「ステージ=病期」と呼ばれ、I~IV段階に分類される。また治療後、何年生存可能かの割合を示す「生存率」が存在し、ステージに併せた治療法が施される。

進行度を把握するためには3つの要素『腸壁にどれほど入り込んでいるか』『リンパ節への転移 はあるか』『ほかの臓器への転移はあるか』を調べ、直腸がんのステージを決定することになる。

直腸がんの生存率は全がん種の平均よりも上回っており、比較的治療しやすいといわれている。
ステージIでは90%、ステージIIでも80%の確率で治療ができ、早期の段階で発見することができれば完治させることも可能になる。
また、がんが粘膜にとどまっているステージ0の状態であれば、ほぼ100%完治させることができるとされている。

一方で、直腸がんのステージが進んでいればいるほど再発や転移のリスクが上がり、治療による完治は難しくなる。
実際にステージ0~II の状態では自覚症状が非常に乏しいため、ステージIII以降の状態になって発見されることが多い。
さらに、ステージIV期の発見となれば生存率は10%台に急落し、治療の手立てもかなり限られてしまう。その理由も重なり、IV期の生存率は非常に低いのだ。