卵巣癌の治療法と生存率について

卵巣癌ステージ1の5年の生存率は90%と高いですが、ステージ4の生存率は10%前後と低い。また無症状であるが故に、ステージ3以上で発見されることが多い。その場合は、一度治癒しても数年以内に、再発・転移する可能性が高いといわれています。

 

卵巣癌の基本治療は手術

卵巣癌の基本治療は手術です。しかし、ステージによっては手術で取り切ることができない場合もあり、治療法はしっかり検討していく必要があります。

どのステージにも関わらず、卵巣癌の治療は手術が第一です。また、放射線や抗がん剤を併用する場合もありますが、すでに転移している・再発する可能性があるなどの場合は、状態や今後を見据えて、治療内容や方針は医師によっては検討されます。

例えば、ステージ1では卵巣を切除することになりますが、場合によっては、両側の卵巣・卵管・子宮・大網なども切除するケースもあります。さらには、術後の化学療法を行い、再発予防を試みる場合もあります。

一方ステージ1に対し、ステージ3から4になると卵巣周囲をはじめ、肺・肝臓といった離れている臓器・器官に対しても癌は影響を及ぼしている場合が多いため、手術による腫瘍の全切除ができないことが多い。

そのため手術前・後に化学療法を行い、腫瘍を小さくしてから手術を行ったり、新薬とも言える「抗PD-1抗体・ニボルマブ」の併用などで、患者の状態を診ながらの治療検討になります。

卵巣癌は残存が少ないほど予後(生存率)がよい




卵巣切除術

ステージ1の初期段階で、患者が妊娠を希望している場合に片側の卵巣だけを摘出し、片方を残す場合がありますが、卵巣癌は発見された時点で既に転移していることが少なくなく、通常は両側の卵巣と卵管、そして子宮も含めて摘出します。

大網切除術

大網は胃から垂れ下がり、お腹の臓器を覆っている脂肪組織で、卵巣癌の転移が最も起こりやすい組織です。手術では、明らかな転移が認められなくても大網も卵巣や子宮などと一緒に切除することが一般的です。

後腹膜リンパ節切除術

腹膜の背中側には大動脈や下大静脈、腎臓、尿管などが走っている部位があり、そこを後腹膜といいます。後腹膜には多数のリンパ節があり、卵巣がんの転移が起こりやすい部位になるため、リンパ節への転移が疑われる場合は一部もしくは、ほとんどを切除します。 卵巣癌では、リンパ節に転移が見つかった場合にはIステージ3以上の進行癌になります。

他臓器合併切除術

卵巣癌が大腸や小腸などの腹腔内臓器に転移・浸潤している場合や肝臓に転移している場合、これらの臓器を切除することがあります。 卵巣癌は腫瘍の残存が少ないほうが、予後がよいためです。