妊娠には排卵、受精、着床が必要である。つまり、これらのどれかに問題があれば妊娠ができない。
例えば、排卵は行われているが、卵子の質が悪いため受精できていない。受精はしたが何らかの原因のため着床しない。などである。
原因
妊娠できない大きな原因としては、排卵障害、卵管障害、着床障害がある。
排卵障害
排卵障害とは、自力で排卵を起こすのが難しい場合を排卵障害と位置づけている。排卵障害の原因として代表的なものとして、「卵巣機能の低下による排卵障害」がある。
卵巣の機能が低下すると、無月経や無排卵月経というような症状が起こり、自力で排卵せず、生理が起こらなくなる。
卵管障害
排卵された卵子は卵管に移動して精子と出会う。また、受精をすると卵管を通って子宮に移動する。つまり、卵管は卵子の通り道になっている。
卵管は腫れや炎症などによって癒着したり狭くなったりしてしまうと、卵子と精子が出会いづらくなったり、受精卵が移動しづらくなったりして不妊の原因となる。
子宮着床障害
人間はもともと着床率が低いと言えるが、その中でも着床の確率を下げる代表的な要因が以下である。
子宮内膜炎による着床障害
大腸菌や淋菌などが子宮に入ると、子宮内膜に炎症が起こる場合がある。子宮内膜に炎症が起こり、受精卵の着床が妨げられ、不妊の原因になる。
子宮内膜炎の症状として、
・おりものに悪臭がある
・褐色や色の濃いおりものが続く
・下腹部痛がある
・月経痛のような痛みがある
・月経血が少ない
・排卵痛、排尿痛などがある
がある。
黄体機能不全による着床障害
排卵後の卵巣の中には黄体という組織ができ、黄体ホルモンを分泌する。このホルモンは子宮内膜を厚くして妊娠に備える働きがあり、排卵前に比べて30倍ちかく分泌する。
しかし、黄体の機能が不完全な場合、黄体ホルモンの分泌も不十分になり、妊娠するために十分な子宮内膜が形成されない。
そうなると、受精卵が着床しづらくなったり、妊娠しても流産しやすくなったりするケースがでてくる。
黄体の機能が不完全になる原因は、
・運動不足や冷えのため卵巣に十分な血液がいかず、黄体の機能が働きづらい場合。
・ストレスや自律神経の乱れによって脳から黄体への指令がうまく働かない場合。
が考えられる。
女性ホルモンの乱れ
一般に女性ホルモンの乱れには、ストレスや食事など生活環境が影響していることが多いという。睡眠不足や日々の食事など、生活習慣を改善することが大切である。
そこで今注目されているのが、女性ホルモンバランスの調整や分泌促進に効果があるという「ジオスゲニン」や「アグリコン型イソフラボン」といった天然の食品成分から抽出したサプリメントだ。
生活習慣の改善のために、十分な睡眠や毎日の食事に加えて健康食品やサプリメントによるバランスのよい栄養摂取をおすすめする。