海外の体外受精の現状

「体外受精」とは、排卵前に女性の体内から取り出した卵子と男性の精子を外で受精させ、それをまた女性の子宮内に戻すという不妊治療のやり方だ。一般的に、タイミング法や人工授精などの方法を試しても妊娠できなかったカップルに対して行われるケースが多く、費用も高額である。
日本での実施率は比較的高く、およそ40人に1人が体外受精によって生まれているというデータもあるが、海外ではどうなのだろうか?

体外受精の実施

日本に次いで体外受精の実施率が高い国はアメリカだ。そして、実施率こそ日本より少ないものの、実は成功率はアメリカのほうが高い。それはなぜかというと、アメリカでは日本ではまだまだ一般的ではない第三者からの卵子や精子、受精した胚の提供が公に認められているからだ。
日本での成功率が低いのには、患者さんの年齢が高くて卵子や精子の質が落ちているのに、あくまでも本人のものにこだわることも大きく関係している。そのため「今度こそ成功させたい」と再挑戦を試みているうちにますます年齢が上がり、結局妊娠できなかったというケースも少なくないのだ。

不妊治療の費用

卵子や精子に関する問題の他に、不妊治療は高額な費用がかかるというデメリットもある。
実際、どうしても子供が欲しくて体外受精に踏み切ったものの、お金が続かず治療をあきらめるカップルも多い。
イギリスでは、NHS(the National Health Service)と呼ばれる保険制度が整っており、対象となる病院であれば診察や入院などの費用はすべて無料である。そして、これはなんと体外受精にも適用され、40歳未満であれば自己負担は一切なしで受けられるのだ。なんとも羨ましい話である。ただし、無料なだけに希望者が多く、順番が回ってくるのが1年以上先という問題はあるようだ。

卵子や精子の質を高める

日本の体外受精環境を変えることは難しいが、自身の卵子や精子の質を高めることはできる。病院の治療成功率だけに目を向けるのではなく、体外受精の基礎となる卵子と精子の質を上げて、全体的な成功率を上げることが大切だ。