非常に稀なケースではあるが、50代以降になって子供を授かる女性もいる。しかし、その割合は厚労省によると51万人中8人ともいわれ、この年になって妊娠・出産することがいかに難しいかがよく分かる。
自然妊娠は可能?
まず、自然妊娠が可能か? ということであるが、50代になるともうすでに閉経を迎えている人も多く、その場合は当然妊娠はできない。どうしても子供を、という場合は第三者から卵子や精子の提供を受けるわけだが、体がもう妊娠に適した状態ではなくなっているので、成功率は極めて低くなるだろう。
一方、まだ閉経していなければ自然妊娠できる可能性はゼロではなく、それどころか「さすがにもう子供はできないと思った」という理由で避妊せずにセックスした結果、中絶手術を受けることになる中高年は少なくない。
この場合はまだ女性の体が妊娠・出産できる体制を失っていないということなので、自分がそう望むのであればそのまま出産へとコマを進めることも可能だろう。
安全に産めるとは限らない
しかし、運よく妊娠に成功したとしても、若いころのように安全に産めるとは限らない。
50代ともなるとなんらかの持病を抱えていたり、その予備軍になっていたりする可能性が高く、妊娠が引き金となって思わぬ体の不調を引き起こすこともあるし、分娩の際に体が耐えきれず、大量出血する妊婦は決して少なくない。
特に、卵子提供を受けて妊娠した女性に多いといわれ「母体が高齢で子宮などが対応できていないのではないか」と医師は注意を呼びかけている。
養育できるのか?
また、両親ともに高齢な場合は、生まれてきた子供に責任を持って養育できるのかという問題もある。
若い両親から生まれてきた子供に比べると親との別れが早くなるのは防ぎようがなく、親戚や施設に預けられたり、勉強しながら親の介護をしたりして苦労するケースは少なくない。そのあたりの可能性も考慮しつつ、本当に子供を産むべきかどうかをパートナーとよく相談しよう。
不妊治療技術は日々進歩している
検査数数値だけを見てあきらめてしまうのはまだ早い。実際、体外受精を数回試しても妊娠できなかったカップルが、顕微授精にトライしたとたん見事妊娠に成功したという例はいくつもあるのだ。
運やタイミングも重要ではあるが、「ミトコンドリア」を活発化させる成分を摂取することにより、卵子や精子の質を高めることも成功率アップへの近道である。いつかその手に子供を抱く日のために、夫婦二人三脚で頑張ってほしい。