男性不妊とは
特に避妊しているわけでもないのに2年以上子供ができない場合は「男性不妊」の可能性がある。
男性不妊の原因は、そのほとんどが精子に関する問題であるといわれている。
精子に関わる原因の9割を占めるのが元気な精子をつくりだすことができない「造精機能障害」である。造精機能障害は、先天的なものもあるが、過度のストレスが影響とされる後天的なものも増加してきているという。
その他の男性不妊の原因としては、おたふく風邪による精巣炎、慢性前立腺炎、ED(勃起不全)、前立腺肥大、前立腺がんなども挙げられる。気になるようであれば、医師の診察をうけることをおすすめしたい。
男性不妊の治療の流れ
① 問診を受ける。聞かれることは、不妊期間や結婚した日付、治療歴の有無や病歴など。
② 数日間の禁欲期間を設け、精液の検査を受ける。
③ 体や精子の状態により、今後の治療方針を決定する。
病院によって多少の違いはあるが、だいたいこのような流れで治療が進んでいく。医師に話しにくいこともあると思うが、治療の成果を出すためにはどんな小さなことも正直に打ち明けておくことが大切である。
治療方法
原因に応じて、内科的治療(薬物療法)や外科的療法(手術)が選択される。
クラミジアによる急性前立腺炎など、何かしらの性病が原因の場合は、抗生物質などの薬餌療法になる。一方、無精子症などの場合は、症状によって外科手術を行う。
精子が少ない場合などは、その少ない精子を効率よく利用するために、人工授精・体外受精・顕微授精等を選択される。
男性不妊の原因によって様々治療方法があるため、一概に全ての患者様にはこの治療というものはない。しかし、自分に合った治療を選べるため、担当医と自分の症状や原因を詳細に話し合い、納得のいく治療を受けるようにしよう。
治療を成功させるためには
熱を避ける
まず、熱に弱い精子を守るため、膝の上にノートパソコンを置いて仕事をしたり、熱がこもりやすいブリーフを穿いたりするのをやめよう。
喫煙・飲酒を避ける
喫煙やアルコールも精子の状態に影響するので、妊娠が成功するまでは控えたほうが無難である。
ミトコンドリアの活性化
いろいろな方法が考えられるが、まずミトコンドリアの状態に注目してみよう。ミトコンドリアは精巣機能を活性化させる力を持っている。
しかし、不規則な生活が続いたり、過剰にストレスがたまっていたりすると徐々に数が失われ、元気の良い精子を作るだけのエネルギーが出せなくなってしまうのだ。
ミトコンドリアは、早寝早起き・栄養バランスのとれた食事・適度な運動によって活性化される。筋肉の中にはミトコンドリアが多く存在するので、トレーニングをすると良いだろう。
また、精子の中片部に存在しているミトコンドリアが元気になれば泳ぐスピードも上がるので、妊娠が成立する可能性も高くなる。