男性不妊の原因と対策

晩婚化が進む日本では、実に男性の10人に1人が不妊体質であるといわれている。
そのうち9割を占めるのが、元気な精子をつくりだすことができない「造精機能障害」である。

造精機能障害の種類

無精子症

精液の中に、精子が全く見当たらない状態。数を増やしたり、運動能力を上げたりといった対処で解決できないので、造精機能障害の中では最も深刻なものとなる。

無精子症は、精巣の中で精子が作られているにも関わらず、精子の通り道が塞がれていることから受精が成立しない「閉塞性無精子症」と、精子自体が存在しない「非閉塞性無精子症」の2つに分類されている。

外科手術によって精子の通り道を作ったり、ほんの少しでも精子が見つかればそれを取り出して顕微授精させたりするなどの対応をとる。

乏精子症

精子は作られているものの、極端に数が少ない状態。ほんの少し基準を下回る程度であればタイミング法が成功するケースもあるが、ほとんど見当たらない場合は人工授精や体外受精を行う必要がある。

精子無力症

精子の数には問題がないけれど、質が悪く、あまり元気ではない状態。数々の困難を乗り越えて卵子の元にたどり着くには精子に十分な運動能力があることが必要なので、性交を繰り返してもなかなか妊娠に至らない。

精子の活動は、日常の心がけで改善する

精子に何らかの問題を生じる原因の中には先天的なものもあるが、後天的なものが大半であるといわれている。

例えば、過度の飲酒や喫煙、不規則な生活などでストレスが蓄積され、精子に影響してしまうというものだ。このような、後天的な原因の場合、本人の努力によって改善することは十分に可能である。

なるべくストレスを溜め込まない生活をおくることが一番望ましいことではあるが、忙しい現代人にはそう簡単に実行にうつすことはできない。
しかし、精子の活動が弱まるメカニズムをしっかり理解して、少しずつでも改善にはたらきかけることは可能である。

精子の中片部にはミトコンドリアが含まれるが、これは精子が卵子にたどりつくだけのATPと呼ばれるエネルギーを作り出す重要な物質だ。ミトコンドリアが不足すると活動量が減り、受精が難しくなるので、意識して数を増やしてあげれば良いのだ。

ミトコンドリアを増やすために

ミトコンドリアを増やす第一の条件、なるべく早寝早起き・栄養バランスのとれた食事・適度な運動をこころがけよう。筋肉の中にミトコンドリアは多く含まれているので、特に筋力トレーニングを中心に行うことが望ましい。

そして、タバコやお酒の好きな人は極力量を減らし、栄養バランスのとれた食事を摂るようにしよう。特に、亜鉛やビタミンEは精子を作る元となる栄養素なので積極的に摂り入れてほしい。

おたふく風邪に関しては、まだかかったことのない人はなるべく早い段階で予防接種を受けておくと安心だ。

また、ストレスをなるべくためないようにすることも大切である。夢中になれる趣味を持つなどして上手に発散してほしい。