小細胞肺癌の症状から治療・再発まで

小細胞肺がんは、肺がん全体の15から20%を占め、特徴として患者が喫煙者であることが多くあります。

また、性別では男性と女性が5:1と男性が圧倒的に男性が多いのも特徴です。そして、増殖の仕方や進展の形態によって「小細胞がん(燕麦細胞がん)」「混合型小細胞がん」の2種類に分けられます。

小細胞がんに見られる自覚症状と初期症状

小細胞性肺がんにより、以下の症状や他の症状がみられることがあります。

  • 胸部に痛みや不快感がある
  • なかなかおさまらない咳や時間の経過に伴って悪化する咳
  • 呼吸が困難な場合がある
  • ぜん鳴
  • 血痰(肺から喀出された粘液)
  • 嗄声
  • 嚥下困難
  • 食欲減退
  • 原因不明の体重減少
  • 猛烈な疲労感
  • 顔や首がむくんでしまう

小細胞癌の原因

冒頭でお伝えしたとおり、小細胞がんの要因として喫煙があげられます。肺がんの発症を促すリスク要因として広く認知されていますが、小細胞がんの場合、喫煙との関連が肺がんの中でも特に強いとされています。

長年にわたり喫煙を習慣にしている人、特にヘビースモーカーの人は発症リスクが高いとされています。また、加齢も要因のひとつと考えられます。

受動喫煙者となったことで肺がんを発症する人が増加してきていることから、タバコの煙による影響が問題視されてきています。

そして鉱山などのガスのラドンも肺がんを発症する要因となると考えれ、アスベスト曝露と喫煙が重なると、肺がんを発症する危険があるとされています。

遺伝による原因も指摘されています。

小細胞癌の治療法

小細胞肺がんには積極的な治療を行います。短期決戦型の治療を行うと、効果が長期間続く可能性があります。がんの拡がり具合によって「限局型」「進展型」の2つの型に分けられます。進展型の小細胞肺がんに治療を行う場合、がんを退治することではなく、症状を和らげることを目的にします。

小細胞がんの治療は、この2つの型のどちらに該当するかによって、選択される治療法が異なってきます。

限局型:小細胞がんが片方の肺と、その近くのリンパ節で留まっている状態です。転移もしやすいため、手術は行わずに化学療法と放射線療法が併用されるのが一般的です。ごく早期の患者の場合、手術でがんを取り除いてから抗がん剤による治療(術後化学療法)を行うことがあります。

進展型:小細胞がんが限局型の範囲を超えて広がった状態をいい、全身に効果のある抗がん剤による治療を行います。また、抗がん剤による治療と共に、症状を改善する治療(緩和医療、緩和ケア)を行い、苦痛なく過ごせるようにします。



小細胞癌の検査

以下のような検査法や手技が用いられます:

胸部X線:X線は胸部の臓器と骨の体内領域の画像を作ります。X線は体を通しフィルム上に行くことができるエネルギービームの一種です。

身体検査と病歴聴取:病期の兆候を調べます。患者の健康習慣の経歴を聴取します。

脳、胸部、腹部CTスキャン(CATスキャン):異なる角度から撮影し、身体の内部の一連の詳細な写真を作る検査。器官や組織がより鮮明に見えるために、造影剤が静脈に注射、あるいは飲み込まれることがあります。

ペットスキャン:体にあるがん細胞を発見する検査。少量の放射線活性のあるブドウ糖を患者さんの静脈に注射し、スキャナーが体の回りを回転し、体でブドウ糖を使用している部位の画像を作成します。

喀痰細胞診検査:がん細胞を探すために、痰の標本を顕微鏡で見ます。

気管支鏡検査: 異常な部位を捜すために、肺の中の気管と太い気道の内側を見る検査。気管支鏡(細く、明かりのついた管)が、鼻か口から気管および肺に挿入されます。組織標本は生検材料として採取されます。

細針吸引生検:細い針を使用して肺から組織または液体を除去。CTスキャン、超音波、他の撮像法は、肺の異常組織や体液を見つけるために使用されます。生検の針を異常組織や体液の挿入部位に刺し、標本を針で採取し、実験室に送られます。病理医はその後、がん細胞を探すために顕微鏡下で標本を見ます。

胸腔鏡検査:外科的に異常な部分がないかを調べるために胸部内の臓器を調べる検査法。切開は、2本の肋骨の間に行われ、胸腔鏡を胸に挿入します。組織またはリンパ節を採取する器具があり、標本にがんの徴候がないか顕微鏡で検査します。

胸腔穿刺:針を使用して、胸膜と肺の間の空間にある液体を採取。病理医ががん細胞を探すために顕微鏡で液体を見ます。

小細胞肺癌での再発

再発と判断するためにはCT、MRI、PETなどの画像検査を受けることが必要です。

腫瘍マーカーが急に増えた場合、さらなる画像検査が必要です。(腫瘍マーカーは目安であって,再発を確定するものではないため。)小細胞肺がんが再発した場合の標準的治療法は、比較試験がほとんどないため定まっていません。
しかし、最初の治療が終了してから90日以上経ってから再発した場合、化学療法により生存の延長効果が得られる可能性が高く,化学療法を行うことが勧められます。

塩酸ノギテカン,塩酸アムルビシンなどが再発時に有効な薬剤と考えられています。

また、最初の治療と同じ化学療法を再び行うことがありますが、これについては科学的な根拠は存在していません。

一方、最初の治療終了後あまり時間が経過せずに再発が起こった場合、あるいは最初の治療中に再発した場合、化学療法を行う意義は明確でなく再発部位に対する放射線治療や、症状緩和を目的とした治療が行われます。