肺腺癌とは?肺腺癌の症状から治療法・生存率まで

肺腺がんは、肺がんの60%程度を占めているといわれているタイプで、日本において最も発生頻度が高いものとなっています。ここ最近では、2017年05月18日に歌舞伎俳優の中村獅童さんが初期の肺腺がん、2017年、8月3日にはET-KINGのリーダーいときんさんがステージ4と公表であることを発表しました。

発生率は男性より女性の方が高く、年々増加傾向にあります。発生率をみてみると、男性の肺がんの場合は約40%、女性の場合は約70%となっています。

 

冒頭にもあげました、ET-KINGのリーダーいときんさんは、公式サイトに掲載された声明によると、いときんさんは2017年6月に受けた健康診断で、肺腺がんにかかっていることが発覚し、ステージ4の進行がんで、リンパ節や脳にも転移しているという。

7月26日から大阪市内の病院に入院しており、いときんさんは「ET-KINGのリーダー、いち大阪のブルースマン、そしてHIP HOPのトラックメイカーとして、自分の音楽、哲学に向き合い、まだまだ作品を残したいと思っています。生きたい︎!!」とつづっている。

肺がんは組織学的に、小細胞がんと非小細胞がんの2つに分けられ、非小細胞肺がんは、肺がんの約80%を占め、さらに肺腺がん、扁平上皮がん、大細胞がんなどに分類されます。

4種類のがんについて、肺がんにおける割合や特徴は以下のようになります。

がんの名称 占める割合 特徴
肺腺がん 約60% 肺がんの中で最も多く、喫煙の有無に関わらず発生。女性ホルモンや大気汚染が原因。女性に多く見られる。
扁平上皮がん 約20% 喫煙との関連が深い。非喫煙者はかかることのない肺がん。男性に多い。
大細胞がん 約5% 発生リスクやメカニズムが不明。進行が比較的早い。
小細胞がん 約15% 喫煙との関係が特に強い。進行が早く、転移を起こしやすい。




肺腺癌の症状や原因について

肺腺がんは、他の種類の肺がん同様、初期症状が出づらく初期段階で見つけにくいという性質があります。

早期の肺腺がんの場合、咳や胸の痛みなどもほとんどないため、がん検診や健康診断などで偶然見つかるケースが多くなっています。

また、「肺がん」は喫煙者が発症すると思われがちですが、肺線がんに限ってはそうは言い切れないそうです。医療機器会社オムロンの公式サイトによると、喫煙による肺がんの発症リスクは、タバコを喫わない人と比較して男性で4~5倍、女性で3倍程度と説明しています。

しかし、肺腺がんに限っては男性で2~2.5倍、女性で1.5倍程度。「タバコを吸わなくても肺線がんになる」ケースが多いとして、警戒を呼びかけています。

腺がんが進行すると、様々な症状がみられます。

進行に伴い、肺がんに共通してみられる長期間の空咳、痰(血痰)、喘鳴、胸の痛みなどがみられる他、末梢部分でがんが大きくなるため、胸膜に影響を及ぼし、胸水が溜まるといったケースも多く見られます。

また、リンパ節への転移、遠隔転移が起きやすく、身体全体に酷い倦怠感や激痛を感じ、腕や胸に、肩などに痛みやしびれを感じたり、顔面や上肢に浮腫(むくみ)が起こることも珍しくありません。

肺腺癌を早期発見するための検査

肺腺癌は比較的早期発見が難しい病気であり、症状がでて病院に行ったときには既に進行しているケースが多いですが、早期発見をすることが何より大事であるため、できる限り早期発見ができる様心がけておくことが大切です。

具体的に肺腺癌を発見するには以下の検査方法があります。

胸部のレントゲン検査

  • 胸部のCT検査
  • PET-CT検査
  • 腫瘍マーカー
  • 細胞検査など

肺腺癌の治療法について

肺腺がんを含む非小細胞肺がんの治療法は、手術療法と放射線療法、化学療法の3つがメインで選択されますが、標準的治療法として、さらに5つの治療法があります。

手術療法

がんの進行が進んでおらず、手術にてがんを取り除くことができると診断した場合、手術療法を行う。

がんの拡がりや進行具合によって、肺の一部、片側の肺全体を取り除くこともある。また、術後はがんの再発防止目的のため化学療法や放射線療法を行うことがある。

放射線療法

X線やその他の放射線を用いがん細胞を死滅、また、がん細胞の成長を阻止させる治療。

放射線療法には、「対外照射」と「体内照射」の2つの方法があり、対外照射は機械を使って体外からがんに照射を行なう方法で、体内照射は、針やワイヤ、カテーテルなどを通し、がんの内部もしくはその周りに放射線を照射する方法。

化学療法

抗がん剤を用い、がん細胞を死滅させる、もしくは、がん細胞の増殖を抑える治療方法。

レーザー光線療法

レーザー光線を用いてがん細胞を死滅させるがん治療。

光線力学的治療(PDT)

レーザー光線を用いた治療法になり、あらかじめがん細胞に集まりやすく、またレーザー光線に反応しやすい特性を持つ薬剤を静脈より注射した上で、レーザー光線を照射する治療法。

標的療法

がん細胞のみにターゲットを絞った分子標的薬を用いた治療法。非小細胞肺がんの治療で用いられる分子標的薬は、モノクローナル抗体とチロシンキナーゼ阻害剤の2種類が用いられている。

電気焼灼術

電流で熱した針、もしくはプローブを用いてがん細胞を死滅させる治療方法。

凍結療法

凍結療法とは、がん細胞を凍らせて死滅させる治療方法。一般に、外科手術や化学療法、放射線療法を受けることができない患者を対象に行われます。

肺腺がん ステージにおける5年生存率と治療法

ステージ 5年相対生存率
ステージⅠ期 89.3%
ステージⅡ期 51.2%
ステージⅢ期 25.5%
ステージⅣ期 6.7%