
末期がんは、一般的にがんが全身に転移していて、治療ができない状態を指します。多くのがんでは「ステージ4」と呼ばれます。
がんの病巣が部分的に限局していれば、手術で取り除ける可能性はありますが、全身に転移していた場合、基本的に生存期間は延長できません。
しかし、治療はあきらめないことが重要です。転移したそれぞれの場所を治療していくことは可能です。臓器ごとに違うがんの特徴を知り、あきらめずに治療をすることが、運命を変えることにつながります。
がん種別に見たステージ4の状態と5年生存率
がん種 | 5年生存 | 状態 |
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肺がん | 3.4% | 反対側の肺や他臓器(骨や脳、肝臓、副腎など)へ遠隔転移している |
膵臓がん | 1.4% | がんが膵臓の周囲の主要な血管や臓器を巻き込んでいる がんから離れた第3群リンパ節や遠隔臓器に転移を認める |
食道がん | 12% | 他臓器へ遠隔転移いている |
胃がん | 7.3% | 肝臓・肺・腹膜などに遠隔転移している |
大腸がん | 19.6% | 肝臓・肺・腹膜などに遠隔転移している |
肝臓がん | 3.3% | 腫瘍が2つ以上で2cmより大きく門脈・肝静脈や胆管などに広がっている リンパ節や他臓器に遠隔転移している |
胆道がん | 5% | リンパ節や他臓器に遠隔転移している |
腎臓がん | 18% | ゲロタ腹膜を超えて広がるか副腎まで及んでいる、所属リンパに1〜2個以上転移がある 肺などに遠隔転移がある |
膀胱がん | 16% | 肝臓や肺、骨などへの遠隔転移 |
乳がん | 34% | 脳や肺、肝臓、骨などへ遠隔転移いている |
卵巣がん | 28% | 遠隔部位に転移しているか肝臓実質に転移している |
子宮頸がん | 21% | 直腸や膀胱の粘膜へがんが広がっている 肝臓や肺、骨、遠隔リンパなどへ転移している |
子宮体がん | 15% | 膀胱あるいは腸の粘膜までがんの浸潤がある 遠隔臓器に転移がある、または腹腔内や鼠径部のリンパ節に転移がある |
前立腺がん | 64% | がんが前立腺を超えて直腸や膀胱に浸潤している 骨盤内側の骨やリンパ節への転移 |